『アウラルと光の竜〜Gathering Light〜』みむいむ

紹介ページにあるように、王道にして健全な長編RPG。まず、ストーリーが緻密で、登場人物が生き生きしている。主要登場人物に悪人が少ないうえ、悪人として登場するNPCも、きちんと「悪人である理屈と行動原理」に沿って行動している。平たく言えば「そこにいる」感が強い。戦闘に関しては、ちょっと敵が強めのバランスで、雑魚戦も楽ではない。オートで数回戦うと誰か墜ちているというバランスなので、回復薬は多めに持っておくか、丁寧に手動で戦闘するのがよい。敵シンボルに（そして味方にも）、さりげなく前後の設定があり、バックアタックが有効なので、活用しよう。また、よほどの事が無い限り、ボスはオートだと間違いなく負けるので、手動にして戦うように。戦闘マップに散在する宝箱の内、赤い箱はマップ切り替えで復活する。中身はランダムだが、初期から自動回復系のアクセサリーが入っていることもあるので、余裕があれば探してみるといい。特にMP回復アクセは、ボス戦の難易度をグンと下げてくれる。まだ途中までしか進んでいないが、とにかくストーリーが巧みでキャラが立っているので、出来のいい小説を読むかのようにプレイできる。反面、各シーンが長いので、まとまった時間が取れるプレイスタイルでないと少々厳しいかもしれない。なお、「健全」を謳っている通り、えちシーンはない。微エロや下ネタすれすれの会話も一部に挟まるので、もとはそっち系を目指していたかもだが、これはこれでまとまっていて、「エロが無いから面白くない」とはなっていない。製作者のストーリーテイリングの巧みさを感じる所でもある。とにかく、ゲームとして面白い作品であり、プレイしていて楽しい。総合評価は、エロが無いことを考慮せず、戦闘が若干厳しいことをマイナス点として「☆4」とした（個人的には文句なしの☆５）。RPG好きなプレイヤーにこそお勧めしたい優良RPG作品である。