『妹と！ 山奥で自給自足サバイバル生活』しろよもぎ工房

本編は左程長くない、中編程度のRPG。いろいろと微妙な設計で、正直言って客を選ぶ感じ。まず、グラフィックがAIグラで、好き嫌いはあるだろう。ストーリーはちょっと社会的な倫理観を逸脱していて、こちらも好みが分かれそう。RPGパートでは、正直言って敵が強すぎ。パラメーターの上昇の影響が大きいので、少しLvアップしたり、装備を強化したりするだけで一気に楽にはなるのだが、エリアを超える毎に、即死級の攻撃力の敵が出るようになるので、簡単に前に進めない。一番脅威なのは坑道エリアで、ここで入手できる銀や金を使った装備を揃えないと倒せないような敵が、雑魚として出てくる（しかもこのエリアに限り逃走不可）。このエリアだけは、装備が揃うまではチートアクセに頼っていいと思う。ストーリー進行には、探索エリアで拾うものを材料にして様々にクラフトを行う必要があるのだが、ドロップ品は一個づつしか拾えない。特にキツいのが木材と木炭で、どちらも大量に要求されるが、材料が同じ「乾いた木」なので、これを収集するためだけにマップを鬼巡回する必要がある。幸いなことに日数経過にペナルティはないので、ガンガン寝て鬼巡回しよう。エンド後の追加要素があり、「妖怪退治」と、「動物の森」が追加される。本編ではほぼ必要ない金策がここでは必須になってくるので、頑張ってお金を稼ごう。「動物の森」で魚を大量入手し、売却すればある程度まとまった金額が入手できる。効率的に金策する唯一の方法と思われるので、活用してほしい。全体に好みの分かれる作品ではあるが、厳しめながら全体のバランスは悪くない。何しろ敵が強すぎるので、総合評価は☆３としたが、個人的には☆4.5といったところ。なお、今作にも恒例の「無限ダンジョン」が存在する。長くプレイできるゲームではあるが、そこまでやり込むプレイヤーがどれだけいるか？　という点に関しては、再考の余地はあるだろう。今後の課題としていただきたい。