『ダンジョンズレギオン-魔王に捧ぐ乙女の肢体- Complete Edition』ルナソフト

初期値のノーマルモードをクリア後、エンドレスモードを６時間少々でゲームオーバーしたところで、このレビューを書いている。良いゲームなので、言いたいことは色々あるが、まずは買っておいて損は絶対にないゲームだと思う。同人どころか商用ゲームの中でも上位に入る出来だと個人的には思った。割と単純な形状のダンジョンを成長させていくタワーディフェンスゲームだが、敵の強さとギミックを解放していく資源量のゲームバランスがとてつもなくよい。初期値のノーマルモードなので、さすがにゲームオーバーはなかったものの、危ない局面は何度もあった。この死にそうでなんとかクリアした感じのゲームバランスが、素晴らしい。終盤は安定してしまっていたが、そこまでは仕方ないだろう。そして普通のゲームはそこで終了する(最後はあっけなく)。だが。このゲームはシナリオモードとしては、さらにナイトメアモード、ヘルモードと高難易度クリアを目指すこともできるし、ギミック解放順序に自由度が高いエンドレスモードというイベントなしのモードまでついている。これもよいポイント。エンドレスモードは非情で、オートセーブのみなので、失敗しても１行動も戻れない緊張感がある。最近のゲームには珍しい辛口設定だ。このモードでは、ゲームオーバーを迎えた時のやるなせなさがある。だが同時に、またクリアを目指そうという意欲を掻き立てられる、そんな素晴らしいゲーム性を持つ。ゲームオーバー時には、NetHack系に通じる虚無感と、次こそ！という感覚を覚えた。大昔にあった、死に戻ることでクリア手順を覚えていく辛口のシューティングゲームやアクションゲームに近い感覚だ。エロは、なかったとしても普通に成立するゲームだが、クリアするためにはHを促すゲームシステムとしての必然性があり、やる気にさせる。エロの質も高め。さすがに最後の方ではクリアを急ぎたくなり、Hシーンはスキップ設定にしたが、新キャラがいいタイミングで追加され続けるため、(少なくとも初回は)飽きない。女性の体型は、巨乳スキーじゃないと満足できない肉感的な女性がほとんどのため、そちらに食傷気味の人は、純粋なタワーディフェンスゲームとして遊んでも、十分、元は取れるだろう。

満点にならなかったのは、尖ったところが見たらなかったから。ゲームとしてはまぁまぁ遊べるし、ゲームバランスも悪くない。ヒロインたちは可愛く、エロシーンの内容もボリュームも十分。文章はしっかりしてるし、ストーリーもまぁこんなもんでしょう。全体的に及第点以上ではあるものの、抜群ではないのでこの評価。