『悠久の娼エルフ3「夢幻」前編』H.B.A

高貴なはずのエルフが口ではダメと言いつつ淫乱に誘ってきます。上品な口調とは裏腹の淫靡さ・淫乱さのギャップを下品にならないように美しく描かれていてとても刺さりました。そりゃこんなのに誘われたら抗えないよね…と普通に共感させられてしまいました。

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今作のエルフも明らかに淫乱で男を誘惑してくるのだが、言葉では嫌がる振りをする男も誘惑に負けるのは悪であるという認識であるから背徳感が掻き立てられる高貴さと淫らが両立したシナジーで過去最高レベルにヌケる個人的に最近の作品はちょっと物足りないな（それでも4.5くらい)と思ってたけどこれは文句なしの☆５

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まずエロ漫画としての実用性が非常に高い。引き締まりつつ肉厚で艶めかしいその躰に、不釣合いに感じてしまうどこか幼さを残した相貌。気品は残しつつも男を知り尽くした蠱惑な態度からあまりに狡く緩急をつけた扇情的で下品とも言える誘惑。焦らしに焦らされたあとの貪るような激しいSEXをする男と、それに悦ぶ女の姿。ヌける！最高にヌける！何度でもヌける！間違いなく暫くお世話になるレベルの漫画です。漫画の作りとしても『エルフ』というのが前述した現実離れした容姿や、見た目の年齢と不相応な重い設定を無理なく収める受け皿として活かしてるのが上手い。目元とかも凄く可愛いキャラなんですが、目の光は酷く鈍いのが本当良い。(今作のキャラ達が現代の人物だったらここまでの真に迫る空気は出なかったでしょう。)また今作の一番良い点は、堕ちるのが女性側ではなく男性側というところ。犯●れているだけでそこに恋愛感情も何もない女性が心まで堕ちていく…という展開は王道であり浪漫こそあれ「現実味がない」というのが日々成人漫画を読んでて想ってしまっていた事。しかしそこをツッコムのは野暮というものですし仕方ない…というのも理解ってはいるのですが、シリアスな空気やリアルな絵柄の漫画程どうしても違和感を覚え、最後に冷静になってしまうという事が多々ありました。しかし本作の女性は登場人物の男を誘惑し、その行為こそ愉しみますが、男には堕ちずむしろ男側がずるずると引き込まれていきます。性行為や女性に依存して崩れていく男の姿というのには妙な現実味や生々しさがあり、こうして新たな漫画はないものかと探求し見いてしまっている自分の姿とシンクロするものすらありました。本作は男がリアルな破滅に向かっていくのが良いのです。男性読者の自分は、この漫画の中のむせるような熱い空気が我が身に起こった体験だったような錯覚すら覚えています。エロ漫画独特のご都合主義による凝りが残らず、気持ちよくシコれる良作です。また前編とありこれだけでほぼ完成された内容なので、完璧だからこそ続きに不安がでてしまうのですが、後編が良い意味で期待を裏切ってくれる事を期待しつつ待っております。