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『救世の勇者のヤリ部屋2』Ver.みみずく

―――多くのともがらを救った男の膝が地に着く。遠くに逃れた妹を想いながら。 間近に迫る大地に構わず、次に想うのは己の国の人々の事。憂いは泡となり虚ろに消えた。 20にも満たない青年の一生、しかし空虚ではない。彼の生き方を、ずっと見ていた者がいるのだから―――パドルファグ戦記 ‐蒼生の落日‐ より引用。世界を救った勇者様は、そのご...
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『救世の勇者のヤリ部屋1』Ver.みみずく

―――輝きを帯びた勇者の大剣が、宵の女帝の神域を貫く。 常闇の丘に光が降り注ぎ、舞い散る木の葉が明かりに溶けた―――パドルファグ戦記 ‐イマチオラの丘の戦い‐ より引用。世界を救った勇者様は、そのご褒美として王様から、大きなお屋敷と、たくさんのお世話人をいただきました。勇者様はそのお屋敷で、一緒に旅をしてきた大好きな仲間たちと、いっぱいい...
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『救世の勇者のヤリ部屋6』Ver.みみずく

―――産声が上がった。守護の期待を背負い、赤ん坊は大声で泣き腫らす。 歓喜か悲嘆かはわからない。何故ならそれは、悲恋の産物なのだから―――パドルファグ戦記 ‐五つ目の福音‐ より引用。世界を救った勇者様は、そのご褒美として王様から、大きなお屋敷と、たくさんのお世話人をいただきました。勇者様はそのお屋敷で、一緒に旅をしてきた大好きな仲間たち...
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『救世の勇者のヤリ部屋7』Ver.みみずく

―――暗い洞穴に舞い込んだ竜の風巻きは、囚われた女の疵をそっと、撫でた。 志半ばで倒れた、彼らの勇姿が刻まれた深い疵跡には、その風は少し沁みた―――パドルファグ戦記 ‐冒険者の墓碑‐ より引用。世界を救った勇者様は、そのご褒美として王様から、大きなお屋敷と、たくさんのお世話人をいただきました。勇者様はそのお屋敷で、一緒に旅をしてきた大好き...
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