あまあま聖香

小さな頃に両親を亡くし、親代わりとして育ててくれた叔父さん――いつしか彼は、私の’家族’ではなく、’男の人’として私の心に深く刻まれた。血の繋がらないふたり。それでも、決して許されない想いだと、私は何度も自分に言い聞かせた。けれど、優しく頭を撫でる手、たまに見せる無防備な表情、一緒に過ごした夜の静けささえ、すべてが私の心を揺らし...

小さな頃から、ずっと好きだった幼なじみの彼。この関係が壊れるのが怖くて告白なんて考えたこともなかった・・・だけど私は、今――夢のタイムリミットを、宣告された・・・他人には言えない・・・これ以上検査結果を待っていても、未来は変わらない。だったらせめて…リミットまでの残された時間を、自分の本当の気持ちに正直に生きたい。母親になるのは...